はじめはお仕事などの相談をされ、話がノッてきて場があったまると、実は・・・と長年悩んでいる親子関係について口にされる。多分、こっちが本当の悩み。だけど世間体的には、親子は仲が良いもの。だから誰にもわかってもらえないだろうと諦めて心に秘めているし、他人に話すのに躊躇する。だから話すまでに時間がかかる。親子関係の相談は少なくとも1時間はみてほしい。イベントやアミュの10分で親子問題のご相談を受ける、私の力量では無理ですね。
親との関係の悩みの程度は人それぞれ。何となく親と合わない方もいれば、絶対に許せない、と強く思っている方もいる。思い当たることがある方は、決して自分だけじゃないと思ってほしい。特別なことではない、よくあることだから。
「毒親」という言葉があるけれど、微毒〜猛毒まで「毒」は色々。毒親というほどではないけれど、困った親は確実に存在する。気持ちが伝わらない、デリカシーのない言葉で傷つける、感情的な面でうまくいかない、困った親だ。
感情面での親子問題を抱えている場合「親が変わってくれる」ことを目標にすると、かなりしんどい。自分の心の平穏が、親次第になっている状態だから、イライラから逃れられない。親子の感情的なもつれは、親に期待しない、心の距離をとる、物理的に距離をとる、といったことでしか解消できないと思います。
大人になった今でも「親に〇〇してほしかった」という思いを抱えている人も多い。この思いを昇華させられるのは、大人になった自分なのだ。他人に依存すると、DVやモラハラなど歪んだ関係になる。お金はかかるけどカウンセリングなど、プロに話を聴いてもらうことも、思いを昇華する手段の一つだ。そのお金は、今後の人生を明るくするために使うのだから、決して無駄ではない。「親のせいで、お金を使わなくちゃいけない(怒)」と不平を言った方がいる。悔しいかもしれないけれど、これからの自分の人生への投資だと割り切った方が前進できる。
なぜなら、世の中は決して平等ではない。親ガチャ外れた!といつまでも不平等を嘆いていては、状況は変わらない。不平等な世の中で、自分の人生を少しでも心地よくするためには、対処法をやっていくことが現実的に効果がある。