糠漬け始める⑤

ぬか床の菌活

ぬか100g、塩7gをぬか床にたす。よく混ぜる。野菜の皮、切り落とした部分なども混ぜ込む。常温におく。毎日1回混ぜる、を繰り返す。この頃は、躊躇なく素手をぬか床に突っ込む。最初は苦手な感触だったのに、慣れてしまうものだ。1週間すると、程よい酸っぱ味のある匂いが漂ってきた。菌が元気になってきたようだ。

ぬか床盛り返す

菌活で元気を取り戻したぬか床。大根を入れて1日後。ぬかの風味と程よい酸味のぬか漬けになっていた。菌たちは盛り返したようだ。もともとは市販のぬか床だったが、Google先生と自己流でたしぬかをし、味がなくなり失敗か!?その後菌活をして盛り返す、を経たので、ぬか床はもはや市販の味ではなく私のぬか床になっている。図書館でぬか床の本をいくつか借りてみたが、「本の通りにちゃんとする」のはどうも苦手だ。私はザッと流れを調べたら大雑把にやってみて、失敗込みであれこれ試したのち、自分のやり方を見つけるのが性に合っている。

糠漬けシリーズ完

これまで、なぜ糠漬けの記事を書いてきたかというと、特別ではない日常の取るに足らない出来事を、細かく観察し、感じたことや気づいたことをどの程度文章にできるのか試してみたい、と思ったから。些細なことを、大きく広げることはできるのか。そう思っていたところ、今年のはじめにぬか漬けやってみた、という「日常の取るに足らない些細な出来事」があり記事にしてみた。特別なことは何もない、野菜を準備し、洗って、ぬかに入れるだけ。このシンプルで数少ない工程にも匂い、感触、ワクワク、疑問、失敗と何かしらかの感情の動きがありアクシデントも起こる。本当に些細な出来事だけれども。「言葉」にすることは簡単そうに見えて、簡単ではない。自分の中で完結するのではなく、他人に伝わる「言葉」にするのは技術がいる、と改めて実感。今回で糠漬けの記事は終わり。